「旅館大沼」は、庭園貸切露天風呂など8つもの源泉かけ流しのお風呂がある東鳴子温泉の温泉旅館です。
この宿は私がスタンプを集めている日本秘湯を守る会の宿でもあります。
ここ鳴子温泉郷は1200年の湯歴を持つ日本屈指の古湯で、奥州三名湯のひとつにも数えられています。
そんな鳴子温泉郷にある東鳴子温泉は、十数軒ある宿がそれぞれ違う成分の重曹泉を持つ重曹泉地帯で、2007年4月1日に「重曹泉の郷宣言」をしました。
旅館大沼の建屋は、旅館の本館の旅館と湯治棟の2つの建物になっています。
源泉は2本で、1本は純重曹泉の自家源泉で、もう1本は含食塩・芒硝重曹泉の共同源泉です。
宿に到着すると、ロビーで抹茶のお出迎えをうけました。
一息ついている間に、荷物は中居さんが部屋へ運んでくれます。
そして、この宿自慢のJR東日本のポスターにもなっている露天風呂「母里の湯」(もりのゆ)への入浴希望時間を聞かれます。
仲居さんはしきりに「今なら、すぐに行くことが出来ますよ。」と勧めてきますが、私としてはせっく来たので、他の東鳴子温泉の宿の湯めぐりをしたかったので、夕方5時からの利用でお願いをしました。
通された2階の部屋にはトイレはありますが、お風呂はありませんでした。
からっぽの冷蔵庫があったので、のちほど宿の前にある酒屋でビールの買出しとなりました。
大沼のお風呂
この宿自慢の露天風呂「母里の湯」は少し離れた場所にあるので宿の車で送迎してもらいます。
通常、宿泊者の利用でも有料で30分1000円らしいのですが、一回無料の宿泊プランでしたのでお金はかかりませんでした。
場所は、線路を越えての山の中にあります。
源泉は、自家源泉ではなく東鳴子温泉の共同配湯でした。
夕暮れ時の森の中の温泉は、30分の間に真っ暗になってきます。
入浴後服を着て、待合室で少しの間お迎えの車を待って宿に帰りました。
本館1階の暖簾の向こうには、貸切の「ふかし風呂」と「灯りの湯」、足湯の「石割の湯」、女湯の「天女風呂」、混浴の「薬師千人風呂」があります。
「薬師千人風呂」の男性の脱衣所は暖簾のすぐ左になります。
ちまみに女性の脱衣所はつきあたりになります。
浴室は混浴ですが、このように脱衣所は男女別々になっています。
「薬師千人風呂」の浴槽は千人ではなく10人風呂くらいが入れる大きさですが、大きなお風呂という意味なんでしょうね。
壁に書かれた天女の絵は、画家の高橋典子さんが半月あまりかかって描いたそうです。
混浴ですが、夜には女性専用の時間帯もありました。
芳香浴ふかし風呂は貸切の浴室。
浴衣を着てじんわりと汗をかきます。
「露天 石割の湯」と名付けられた足湯には脱衣ボックスがあります。
どうやら足湯になる前には、ここも貸切風呂だったようです。
かなりのぬるい温泉でした。
「灯りの湯」は小さな貸切風呂です。
広さはおとな2人が入れれば十分でしょう。
湯治棟の4階には貸切露天風呂の「陽の湯」と「陰の湯」があります。
左手の「陽の湯」の浴槽には高温で焼いた備長焼竹炭をたっぷり練り込んでいるそうで、肌のトラブルが気になる方におすすめな温泉だそうです。
右手の「陰の湯」には古来より薬効が高いとされる薬石を数種類浴槽に埋め込み体に痛みのある方にいいそうです。
食事
夕食は一階のフロント横にある食堂でいただきます。
お刺身が苦手な私には湯葉料理(写真のお刺身の写真はつれのもの)。
日本酒は、地元の浦霞を注文しました。
朝食も同じ食堂の同じテーブルでした。
ふかし饅頭の中身はジャガイモでした。
この宿の良かったところは、朝ドアに「布団を上げないでください」の札をぶらさげられること。
こうすると、朝食を食べに行き部屋に戻っても布団でゴロ寝が楽しめるんです。
グーたらな私には、とても嬉しいサービスです。
温泉基本情報
「天女風呂」、「陰の湯」、「陽の湯」、「灯りの湯」
源泉名:大沼の湯1号・2号・3号混合泉
泉質:ナトリウムー炭酸水素塩泉(低張性中性高温泉)
泉温:65.2度
「母里の湯」、「薬師千人風呂」、「石割の湯」
源泉名:新井第2号線・動力揚湯源泉・新井第5号泉・唐竹沢源泉混合泉
泉質:ナトリウムー炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
泉温:71.5度
料金・アクセス情報など
住所:宮城県大崎市鳴子温泉字赤湯34
HP:東鳴子温泉 旅館大沼
https://www.ohnuma.co.jp/
私が泊まった秘湯を守る会の宿
記載の情報は訪問時のものですので、現状に関しましてはご自身でご確認ください。感想・評価などは管理人の個人的な私見であることをご了承ください。宿泊日:2019年10月
日本秘湯を守る会については、こちらの記事もご参考にしてみてくだい。