廃棄した簡保の宿
福島県の磐梯熱海温泉にあった「かんぽの宿 郡山」は1968年4月から総客室数36部屋で焼く140人が宿泊可能な宿として営業を開始しました。
1993年には4万6000人もの利用客がありましたが、その後は後減少傾向となり2018年には1万3000人にまで落ち込んでしまい、2019年12月20日で営業を終了しました。
かんぽの宿郡山は、「磐梯熱海温泉」駅を下車して線路沿いの道を進み薄暗い地下道を通って、徒歩10分程度で到着しました。
この地下道、かなり巨大なクモの巣がいくつもあり、あまり女性にはお勧めできない近道です。
私はこの時は、一泊朝食付きのプラン5900円をシングル利用でしたが部屋は和室で、2人は余裕で宿泊可能な広さでした。
布団は、夜に近所のコンビニに買出しに行っている時にホテルの人が敷いてくれました。
温泉は、朝5時半から夜中の12時まで利用可能です。
一階の大浴場入り口に、磐梯熱海温泉の開湯についての説明がありました。
そこには、
この温泉は、今を去る850年ほど前の室町時代は建武の頃に発見されたといわています。
当時、京に住む公卿万里公路重房の一人娘「萩姫」がふとしたことから不治の病にとりつかれ、いかなる名医良薬も効果なく、嘆き苦しんでいたある夜、不動明王が夢枕に立ち
「これより東北の方、数えて500本目の川岸に霊泉あり、そこにひたればは全快する。」
とのお告げがあり、姫は、はるばる95日の軟行苦行の末、ようやくこの里にたどり着き、この霊泉にひたり、さしもの難病も全快し良縁を得た、と伝えられ、古来美人の肌をつくる名湯として知られている温泉です。
と掲示されいました。
脱衣所には温泉の成分表がありました。
磐梯熱海温泉には自家源泉の宿泊施設はほとんどなく、源泉は巨大なタンクでブレンドされて各ホテルに供給されている配湯になっています。
ここは、日帰りの人も結構利用されているようで、通常の宿泊施設ほどはアメニティは充実されていませんでした。
内湯・露天風呂ともに循環式との記載はありますが、内湯の浴槽はお湯がオーバーフロー状態でした。
温泉は単純泉で無色無臭でした。
こちらは、露天風呂。
円形の浴槽です。
裏手の山の緑を楽しめる露天風呂でした、
ただ、温泉口には「飲泉不可」の文字がありこれだけの湯量なのに非常に残念です。
かんぽの宿はどんどん閉鎖されているのは残念ですが、これだけの施設を維持するのは難しいのでしょうね。
温泉基本情報
源泉名:市営4号、5合泉、7号泉統合泉
泉質:アルカリ性単純温泉
泉温:48.4度
PH:8.4
効能:神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、
慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進
料金・アクセス情報など
住所:〒963ー1380 福島県郡山市熱海町熱海