正岡子規と道後温泉、斎藤茂吉と蔵王温泉、吉井勇と猪野沢温泉、与謝野晶子と箱根、岡本かの子と熱海、宮沢賢治と花巻など、二十の歌人が訪れた二十の温泉。
山歩きと温泉が大好きな著者が、実際に、歌人と同じ道をたどって同じ温泉につかり、歌をよんだ時の心情を追体験する。
三十一文字からだけでは腑に落ちなかったことも合点がいったり、新発見があったり・・・・。
またリラックスしてふともらした歌にかいま見える、歌人の生きざまや人となり、そして温泉の個性を紹介する。
(本文より)
出版情報
発行所:株式会社集英社
著者名:池内 紀
発行年月日:2000年10月22日
著者プロフィール
池内 紀(いけうち おさむ)
1940年、兵庫県姫路市生まれ。
ドイツ文学者。
1996年3月まで東京大学文学部教授。
その碁は文筆に専念。
主な著訳書に
「見知らぬオトカム-辻まことの肖像」(みすず書房)
「ウィーンの世紀末」(白水社)
「山の朝霧 里の湯煙」(山と渓谷社)
「姿の消し方ゲーテファウスト」(集英社)
「カフカ短編集(岩波文庫)
など