鍬渓温泉は、塩分を多く含む冷鉱泉で、湯が枯れることなく滾々と湧き出すことから「塩の井」と呼ばれていました。
由諸によれば、天正9年(1581年)にこの地域で疫病が流行し、住民がことごとく疫病に侵されたそうです。
翌年、鎌倉時代から来住地区の守り神として祀られてきた鍬渓神社より「此の地に吾を遷し奉れり。山麓に涌水を湧す。」とのご神託があり、山麓から冷泉が湧き出し、沐浴するとたちまち疫病が治ったとのことです。
昔は湯治場として宿が軒を連ね、大勢の客で賑わっていたこともあり、大正の初めには播州鉄道(現在のJR加古川線)の開通に伴い温泉施設が整備され、「鍬渓温泉」として親しまれてたそうです。
写真の三角屋根の茶色の建物の中にその「塩の井」はあります。
鍬渓温泉は、1994年に地元の方が湯船や脱衣所などを設けた建物を造って、細々と営業をされていたそうです。
その後、地元の老人会などに受け継がれましたが、2010年にボイラー用燃料タンクの配管が何者かに切断されて、残念ながら廃業となってしまいました。
現在の「鍬渓温泉 きすみのの郷」は、小野市が鍬谷温泉の再生のために1億6000万円を投じて2018年5月10日に営業を開始しました。
歴史のある温泉が復活したのは嬉しいことです。
受付で入浴料を支払うと、ロッカーキーを貸してくれます。
この温泉、内湯のみで浴槽が小さくて、洗い場(カラン)も2つしかないので定員は6名といったところでしょうか。
混雑していると、入浴は制限されるので待たされることになります。
洗面台は2あり、ドライヤーは無料です。
こちらが、内湯の浴槽。
冷鉱泉なので、加温で循環式。
浴槽は、前記の通り3~4名の入浴スペースです。
洗い場には、ボディソープとリンスインシャンプーがありました。
休憩室と食堂があるので、風呂上りもゆっくりとすることが出来ます。
ただし、入浴後は順番待ちもあるので速やかにロッカーの鍵は受付に返却しないといけません。
鍬渓温泉をあとにして、次の目的地「白雲谷温泉 ゆぴか」に行ったらまさかの閉館。
2019年8月19日から2019年12月23日までリニューアル工事でした。
残念・・・・(事前リサーチ不足でした)
気を取り直して小野市街まで戻ってお昼ご飯にします。
わざわざ小野市まで来たのは、「らんめん」で中華そば(ラーメン)を食べるため。
久々の中華そばはやっぱり美味かった。
源泉名:塩の井
泉質:含鉄-ナトリウム-塩化物泉
泉温:16度(冷鉱泉)
住所:小野市下来住町659
料金:大人(中学生以上)600円、小人(小学生)300円※小学生未満無料
営業時間:11:00-20:00(受付終了19:30)
定休日:火曜日・水曜日
HP:鍬渓温泉 きすみのの郷