【式根島 地鉈温泉】海辺の野湯は高温だった

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式根島の景勝地「秘湯 地鉈温泉」(じなたおんせん)を訪問しました。
海辺にある無料の野湯で、その絶景が有名な露天風呂です。
温泉ではなく、その景観を目当てに訪問する観光客もいるのでしょう。

その名前の由来通り、大地を鉈で割ったような谷間に降りて行きます。
道が整備されているのはありがたい。
しかし、行きはヨイヨイ、帰りはゼイゼイでした。

海辺に到着すると、岩の割れ目から鉄分を帯びた茶褐色の温泉が湧き出ています。
神経痛や冷え性、関節症、婦人病などに効果があるため、別名「内科の湯」とも呼ばれています。
足をつけるとかなり熱い。
には、源泉温度は80度とのこと。
とても人間が入浴できる温度ではありません。
入浴するのはあきらめました。
後から島の人に聞くと、満潮時を見計らって海水が混じるタイミングの訪問がよかったらしい。
手付かずな自然の海の野湯は、安易には人間の言うことを聞いてはくれないと学びました。
波しぶきがあがるのを眺めながら入浴したかったな。

<名勝 地鉈温泉>
大地を鉈で割ったような峡谷を下りていくと、海岸ぞいの岩と岩のあちらこちらから温泉が湧き出しています。
泉質は塩泉で硫化鉄泉、神経痛や胃潰瘍など内科的疾患に特効があるとされ、温泉は干潮時には80度を越えます。
以前は、大変険しい危険な道でしたが、明治41年(1908)に泊浦の築港工事に来島した静岡県江尻の石工(いしく)3人が自力で道を作り付近を整備しました。
この「彰功誌」が西側の壁に刻まれています。
潮の干満で湯加減のいい湯壷に身を移しながら、潮騒と風の音を聞き、島の人は「夜潮」(よしお)といって、月を見ながら湯治を楽しみ、疲れを癒します。
俳人、萩原井泉水(はぎわらせいせんすい)はこの湯にひたり、「病む人、湯の沸く岩をじっと抱いて」と紀行文に記しています。
あたりの岩石には、多くの湯治客の名や感謝の気持ちが刻み印され、その入浴者も全国にわたっていることがうかがえます。

温泉基本情報

源泉名:地鉈温泉
泉質:ナトリウム・塩化物強塩温泉
泉温:80度
湧出量:不明
※入浴には水着着用

料金・アクセス情報など

住所:東京都新島村式根島
料金:無料
営業時間:24時間
定休日:なし

記載の情報は訪問時のものですので、現状に関しましてはご自身でご確認ください。感想・評価などは管理人の個人的な私見であることをご了承ください。




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