旧「恩湯」
老朽化により取り壊されてしまった長門湯本温泉の公衆浴場の「恩湯」(おんとう)。
音信川沿いにあり、川にかかる八千代橋から見た「恩湯」は赤い瓦屋根に「湯本温泉」と掲げられたネオンはレトロで、夜には煌びやかに光ることが想像できます。
この公衆浴場の場所が長門湯本温泉の最初に開湯さらたところと云われています。
入口にはこの温泉の開湯についての由来が記されています。
大寧寺三代住職定庵禅師が早朝散歩をしていると、大きな岩の上に、
白髪一衣の老人が座禅をしていた。
老人は「私は長門一の宮の住吉明神です。禅師のお説教が聞きたい。」
といった。
禅師はその究道に感動し明神に大戒を授けて師弟の法縁を結ばれた。
明神は禅師の教えに深く感銘し、「お礼に温泉を出しておきました。
信者や病気の人に利用していただだけば幸せです。」
といって去っていった。
禅師が言葉どうりお寺の東方に行くと温泉が湧き出ていた。
ここに家屋を建て、仏縁に引かれてやってくる人の利用に共したものです。
そして、受付入口には絵馬(入浴札)がかかっています。
昔は正月に入浴客に振舞っていたそうですが、お決まりの財政難で今は中止になったそうです。
脱衣所には立派な分析書が掲示されています。
ロッカーは鍵式ですが、肝心の鍵は誰かが持って帰ってしまったようでほとんどありません。
どちらも、源泉かけ流し。
右手の浴槽のほうが、湯量が若干少ない分ぬるく感じました。
アルカリ性単純泉とのことですが、ほのかに硫黄臭を感じる温泉でした。
再建後の新しい共同浴場にも行ってみたいものです。
温泉基本情報
源泉名:湯本温泉(恩湯泉)
泉質:アルカリ性単純泉
泉温:39.2度
料金・アクセス情報など
住所:山口県長門市深川湯本2265
料金:大人200円、小人(小学生以下)100円
営業時間:6:00-23:00
定休日:第1火曜(祝日の場合は第2火曜、1月1日)
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