天然のサイダー
船小屋鉱泉井戸は文政7年(1824年)に掘られました。
そして、この温泉の炭酸の効能の噂が筑後一円に広がり、需要が多くなったことから明治時代に大規模な掘削工事を行いました。
その工事で3名の方が無くなり、鉱泉所内の薬師堂に3体の御薬師様が祭られています。
鉱泉場内では、蛇口を捻ると鉄分の苦味のあるシュワシュワの炭酸泉を無料で楽しむことが出来ます。
砂糖を入れて天然サイダーを楽しむのがいいのでしょう。
船小屋鉱泉場の向いには、「雀地獄」のモニュメントがあります。
冷鉱泉の船小屋温泉は、昔この鉱泉が湧き出ている上を飛ぶスズメがよく落ちていたため、「雀地獄」と呼ばれていたそうです。
ある時、難病で苦しんでいた老人が病の苦しさからいっそのこと死んでしまいたいと「雀地獄」の水に浸かり自殺を図りました。
ところが、死ぬどころか体調が良くなり長年の病気が一ヶ月もすると治ったそうです。
そのことから、村の地主が井戸を掘って浴場を造ったのが船小屋温泉の始まりとされています。
温泉の含鉄炭酸は日本一で、昭和天皇や秩父宮殿下、結婚したばかりの夏目漱石もこの温泉地を訪れたそうです。
明治29年(1896年)にここを訪れた漱石は「ひやひやと雲が来るなり温泉の二階」と歌を詠み、鉱泉近くにその記念の石碑がありました。
無料の駐車場があるので、気軽に立ち寄れます。
温泉基本情報
源泉名:船小屋鉱泉温泉
泉質:含二酸化炭素・鉄(Ⅱ)-ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩令鉱泉(低張性・弱酸性・令鉱泉)
泉温:20.0度
PH:5.9度
料金・アクセス情報など
住所:福岡県筑後市尾島457-1
料金:無料